母との九州旅行②
- 森をツナグ

- 11月6日
- 読了時間: 4分
更新日:11月28日

母との九州旅行②
翌朝は太宰府天満宮の朝拝から
まずは延寿王院の御神牛の前で♡
こちらの御神牛を作られた富永朝堂先生は
御神牛がみんなに慕われるようにと
背中の曲線を宝満山の山並みにされたという
宝満山はみる場所によって
山の稜線が違って見えるのだけど
新居あたりからの宝満山が
とても綺麗に見えると
朝堂先生がスケッチされて
御神牛の背中にされたそうだ
そんな話をしながら、
私のイチオシのきくち♡
梅ヶ枝餅♡をいただきながら
太宰府を案内する
次は宇美八幡宮へ
『木からこんなにエネルギーもらえて
話せる感じがするのは初めてだわ』と
母、感動
『こっちの木は大変な苦しみを
乗り越えてきたみたい』
見る人によって
見るタイミングによって
木の表情もメッセージも変わる
その後は唐津の虹の松原を経由で長崎へ
『ちゃんぽん大好き
食べたかったのよ』と母
お腹すいて、一気に食べたら
普段は玄米に納豆、味噌汁みたいな
生活をしてる母は
『なんか口がギトギトする』と笑
後先考えずにやりたいことを
一気にするところはすごくよく似てる
なぜ長崎だったのか?
過去世で私は長崎の出島で
遊女をやっていた記憶があり
母は宣教師か何か、キリスト教を私に
教えてくれていた人、
そして最後は裏切られたというイメージがあった
それが一体なんなのか
解明するには今回がラストチャンスという
思いがあった

まずは、母が行きたかった
大浦天主堂へ
高校の修学旅行で行ったそうだ
しかし特にお互い何も感じない
次はグラバー亭
『そう、ここ!ここ!
高校生の時にきた!』という母
景色がいいねー!というのはあったが
特にお互い何も感じない
私は出島にも行きたかった
何か思い出すことがあるんじゃないかと
思った
夕方で薄暗くなってるのに
小学生の、同じ帽子を被った集団がいて
すごくはしゃぎ回っていることに
ふたりとも微妙な違和感を感じていた
夜ご飯は以前一度行ったことがあり
滋味に溢れた味が忘れられなかった
一二三亭へ
ここのおじやは唸るほどにうまい
食べている時に涙が出てきた
『私、こういうご飯、作ってもらってた』
過去の遊女時代、
美味しい滋味に溢れたご飯を作ってくれる
近くのおばさんたちがいた記憶がある
だから今でも、本当に美味しいおばんざいを
作るのは近所のおばさんたち。
彼女たちには叶わないと思ってる理由がわかった
日中に色々行ったけど
特に過去世に関する劇的なことは起こらず
肩透かしを食らった感じだったのだが
この夜、とんでもないことが起こることになる…
お風呂からあがって、おやすみを言った後
『なんかポートが浮き上がってるんだけど』
と母
がんの治療で使うかもと点滴用に
皮膚にポートを埋め込んでいた部分が
ぷくぷくと膨れていて、
ふと触ったら、普段と違って変だという
私もみたら、ぷくぷくと膨れた感じが
とても見てられず、身体がゾゾゾとなって
『無理!気持ち悪い!無理!』と繰り返した
何分間かそのやりとりがあったあと
ふと、我にかえって、いや、ちゃんと
身体を見てあげなきゃと思って、頭を触った
頭の中にたくさんのものが
うごめいている感覚があった
なんだかよくわからずとにかく気持ち悪い
ひとつひとつ、ふたりで読み解いていく
母も真言宗の勉強をしたり
一時期は電話で話すだけでこちらの
身体の不調箇所がわかるような
感受性の高い人だ
『出島で会った小学生でひとり
気になる子がいたんだよね…』と母
すごく足が細くてキツネのような顔を
していたという
オランダ商館長の部屋の1階にいた時
2階でものすごくドタバタと小学生たちが
走り回っている音も気になってた
そして引率の先生がやたらと笑顔で
生徒をまとめていたことも気になってた
ふたりで紐解いていく…
オランダは東インド会社を設立して
世界各地に拠点を持っていた
アフリカやインドネシア、各地で
笑顔の白人が現地の子どもたちをだまして
奴隷として使いたおす
奴隷たちがドタドタと暴動を起こす
そんなイメージが浮かび上がってきた
母はオランダ商館で働いていた
事務官のような人
私は遊女で出島に出入りしてた時に
英語やキリスト教のことを教えてもらって
いたのだと直感した
だからそんな母に、奴隷たちは
声なき声を聞いて欲しかったのだ。
辛かった、本当に辛かったと。
歴史を理解してほしいと。
私も出島のこと、オランダ東インド会社が
奴隷を使っていることは知っていたし
当時、そのことについて心を痛めていたけれど
子どもの奴隷は特別意識したことがなかった
ひとつひとつ浮かび上がってくる対象の
声を聞いて、浄化させていく
2時間くらいかかっただろうか
母の皮膚のポートの膨れも落ち着いて
なんかすごかったね…
ようやく終わったね…と眠りに落ちた
長いいちにちだった
→続く



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