▼その10
(前回のお話)トラブル続きで不安になる中、前日は石垣島一周をドライブして美しい自然を満喫、エネルギー満タン!でも夜のゴーゴーという外の風、パンクの対応、不安いっぱいで迎えた当日の朝。
あまり眠れず、ぼーっとした顔。顔にしまりがない時は力が外に流れていて、集中できていない状態。これじゃいかん、鏡の前で石垣島の自然を思い浮かべて、風とともに走るイメージを持って身体の中に落とし込む…スッとイメージが入り込み、顔をもう一度見る。キュッとしまっている。うん!行ける!
↑顔を見ると自分の状態がわかります。外に広がっているか、内側にしまっているか。集中できている時は、ぐっと内側に顔がしまってます。
会場について、エメラルドグリーンの海を目の前にした途端、よし!完走できる!とスイッチが入りました。そもそもトライアスロンをはじめようと思った理由のひとつは、海で泳ぎたかったから。海が大好きだけど、一人で泳ぐのは怖い。みんなと一緒に安全な環境で泳げるのって最高じゃん!と。
スタート前の試泳の時。わぁー!ついに海で泳げる!と嬉しくて嬉しくて、不思議と涙が出てきました。入った海の気持ちいいこと!スタートはドキドキ、でもワクワクしながら1.5キロの水泳が始まりました。
コース上にたくさんの人が泳ぐので腕や足がバシバシあたります。『もう!邪魔!』という感情になった途端、海水をガブって飲んだので『いかんいかん。みんな同じゴールを目指す仲間だよなー』という意識にしたら、周りはさほど気にならなくなり、すっごく気持ちよく泳げました。1.5キロ、終わるのが名残惜しかったぁ〜!
次は自転車40キロ。東からの強い風が吹き、いつパンクするかもしれない、アップダウンも激しい…不安が大きかったですが、自然と一体になるイメージでスタート右足の膝裏が痛いのが気になってました。漕いでいると、その部分がジンジンしてきます。漕ぎながら、その部分の聞いていきます。
右足の膝裏
『ここ最近、ずっと左側の声を聞いてたよね。いい加減、右側の声も聞いてよ!』
わたし
『うん、そうだよね。聞かせて!』
右足
『膝裏って、肺(呼吸器)の急所でしょ。わたしたち、一生懸命、右腕を支えてきたんだよ!!』
わたし
『ん???どういうこと??』
ちょっと考えてみます。
左の胃がストレスや食べ過ぎで下にさがる→左側の肺も下がる→左側が下がるのでバランスをとるために右肩を上げて引き上げようとする→その右肩を支える肋骨(肺)は頑張ってる!急所の膝裏が痛くなる。なるほどーー!!!
右足
『ずっと右肩で頑張って頑張って頑張って、左側の胃の不安をぎゅっと押し殺して、頑張ってきたよね!だからいつも肩こりバリバリ、何するにも力を思いっきりぎゅーと入れてたよね。それを支えてたのが、肋骨!!肺なの!!』
わたし
『ほんとだ。。。』
わたしの右側の肋骨は左側に比べて硬い。そっかぁ、右腕を支えてくれていたんだよねと… 思った瞬間、涙がボロボロ出てきました。本当にこれまでの人生、頑張って、頑張って、頑張ってきたなぁと。身体を酷使して、人からの評価を得るために、本当に本当に頑張ってきた、わたし、と。
自転車を漕ぎながら、サングラスの中から滲み出る涙…レース中なのに!と思いながら、ボロボロ泣いて『本当ーーーによく頑張ったわたし!!』と何度も何度も言って。そしたら、、、
右足
『母親や父親、他の誰からよりも一番、わたしに褒めてもらいたかった!!!よく頑張ったねと認めてもらいたかった!!!』
わたし
『!!!!!(涙)』
(無意識で)両親から認められるために頑張ってきたと思ってきたけど、わたしは一番わたしに褒めてもらいたかったんやー!!!
両親とかのせいにしてたけど、本当は自分が一番『いまの自分じゃダメ。もっと頑張らなきゃ』と今の自分を否定し、上を上を目指していたのでした。全ては自分がどう解釈するか。自転車漕ぎながら、涙を流しながら『本当によく頑張ってきたねー』と心から声をかけていったら、自転車が終わってランがスタートする頃には痛みがなくなっていました。
ラン10キロがスタート。身体は疲れてはいますが、特定のところに痛みはありません。身体に感謝しながら、身体全体で一緒に走るイメージで。走っていると、ふくらはぎが痛くなってきました。ふくらはぎの上の太ももの裏を引き上げるようにイメージしていくと、自然とふくらはぎの痛みがなくなってきます。身体に感謝して、石垣島の自然からエネルギーをもらい、一歩一歩がゴールに近づくイメージで。
きつかったけど、本当に楽しい時間でした。ゴールした時の達成感と言ったら!!!身体全部が喜んでる感じでした。なんというか、背負っていた何が全てなくなって、『やればできる』という自信がついて。自分の身体と直感を100%信じられるようになりました。
全10回最終話!最後までお読みくださり、ありがとうございますー!!
→「からだとわたし」エピローグはこちらから
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